「第61回Q-LEAP量子AIセミナー」のお知らせです。
今回は、東北大学の奥山 真佳 氏による、スピングラス理論を用いた行列値幾何ブラウン運動に関してのオンラインセミナーを行います。
参加を希望される方は下記の参加登録フォームよりご登録をお願いします。
- 日時: 2024年6月4日(火) 13:00~14:00
- 場所: オンライン(ZOOM)
- 講演タイトル: レプリカ法による行列値幾何ブラウン運動の厳密解
- 講演者: 奥山 真佳 氏(東北大学 情報科学研究科 助教)
概要:
幾何ブラウン運動は最も有名な確率微分方程式の一つであり、金融工学におけるオプション価格を記述するモデルとして利用されている。幾何ブラン運動は一階線型同次微分方程式において係数にランダムネスを導入したものとみなすことができ、その厳密解は容易に求まる。微分方程式の素朴な一般化として行列値への拡張が考えられるが、これまで行列値幾何ブラウン運動の厳密解を得ることは出来ないと考えられていた。
今回、我々はスピングラス理論で発展したレプリカ法を用いることにより、行列値運動ブラウンを解く問題が平均場量子スピン系を解く問題と等価であることを発見し、行列値幾何ブラウン運動の厳密解を得た[1]。
[1] M. Okuyama and M. Ohzeki, J. Phys. Soc. Jpn. 92, 114001 (2023).
本セミナーシリーズは量子AIやその周辺分野に関する最近の研究内容などを共有するために企画した、オープンなセミナーです。
皆さまのご参加をお待ちしています。