「第70回Q-LEAP量子AIセミナー」のお知らせです。
今回は、NTT コミュニケーション科学基礎研究所、NTT理論量子情報研究センタの竹内 勇貴 氏によるオンラインセミナーを行います。
参加を希望される方は下記の参加登録フォームよりご登録をお願いします。
- 日時: 2024年12月17日(火) 13:00~14:00
- 場所: オンライン(ZOOM)
- 講演タイトル: 量子計算における計算万能性から厳密万能性への触媒的変換
- 講演者: 竹内 勇貴 氏(NTT コミュニケーション科学基礎研究所、NTT理論量子情報研究センタ 准特別研究員)
概要:
量子計算にはビットと量子ビットの2種類の出力が存在する。ビット値の任意の出力確率分布を生成できるが、出力可能な量子状態には制限がある量子計算は計算万能と呼ばれ、両出力に制限がないフルスペックの量子計算は厳密万能と呼ばれている[1]。厳密万能な量子計算機が計算万能なものよりも真に強いことが知られている一方、その差がどれくらいあるのか、またどれくらいのリソースを追加すれば変換可能になるかは未探索だった。本発表では、計算万能な量子計算機の入力にパウリYの+1固有状態(1量子ビットの状態)を1つ追加するだけで厳密万能に変換できることを紹介する[2]。この変換手法を測定型量子計算[3,4]に適用することで、マジック(非スタビライザ状態の尺度)[5]の観点では両万能性の差が0になる場合があることを示す。
[1] D. Aharonov, arXiv:quant-ph/0301040.
[2] Y. Takeuchi, Phys. Rev. Lett. 133, 050601 (2024).
[3] R. Raussendorf and H. J. Briegel, Phys. Rev. Lett. 86, 5188 (2001).
[4] Y. Takeuchi, T. Morimae, and M. Hayashi, Sci. Rep. 9, 13585 (2019).
[5] S. Bravyi, G. Smith, and J. A. Smolin, Phys. Rev. X 6, 021043 (2016).
本セミナーシリーズは量子AIやその周辺分野に関する最近の研究内容などを共有するために企画した、オープンなセミナーです。
皆さまのご参加をお待ちしています。