開催案内

「第74回Q-LEAP量子AIセミナー」のご案内(2025年2月18日開催)

「第74回Q-LEAP量子AIセミナー」のお知らせです。
今回は、三菱ケミカル株式会社の菅野 志優 氏によるオンラインセミナーを行います。
参加を希望される方は下記の参加登録フォームよりご登録をお願いします。

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  • 日時: 2025年2月18日(火) 13:00~14:00
  • 場所: オンライン(ZOOM)
  • 講演タイトル: 大規模な量子化学計算の実機実行に向けたテンソルネットワークを利用した量子アルゴリズム
  • 講演者: 菅野 志優 氏(三菱ケミカル株式会社 Science & Innovation Center Materials Design Laboratory 研究員

概要:
量子コンピューターは古典コンピューターでは解決が難しい化学計算問題に有望な解決策を提供すると期待される。
しかし現在の量子コンピューターで大規模な化学計算を行うには、デバイスのノイズやトポロジーを考慮したアルゴリズムが必要となる。
この発表では、テンソルネットワークを利用した実機での大規模な化学計算に向けた研究を2つ紹介する。
一つ目はハイブリッドテンソルネットワークと量子モンテカルロを組み合わせたアルゴリズムである。
量子変分アルゴリズムと量子モンテカルロを組み合わせることでそれら単体より高精度な計算ができ、またテンソルネットワークによるシステム分割により計算の大規模化が期待される。
12量子ビットシステムの光化学関連分子を5量子ビットで実機実行し高精度な結果が得られた。
二つ目はテンソルベースの位相推定型アルゴリズムである。
位相差推定による制御時間発展ゲートの回避とテンソルネットワークによる回路圧縮を組み合わせ、ゲート効率とノイズ耐性の高いエネルギーギャップ計算が可能となる。
最大32システム量子ビットのハバードモデルと16量子ビットの化学モデルの実機実行に成功した。
参考文献
https://arxiv.org/abs/2408.04946


本セミナーシリーズは量子AIやその周辺分野に関する最近の研究内容などを共有するために企画した、オープンなセミナーです。
皆さまのご参加をお待ちしています。